山田昌寛


「セパタクロー日本代表Masa選手の原点に迫る!!


トップアスリートインタビュー
Q1:スポーツ歴を教えていただけますか?
Masa選手:水泳は0歳からはじめて、小学生時代まで続けました。専門的にやっていたわけではないのですが、背泳ぎが得意でしたね。あと、サッカーを小学校1年生ではじめて大学まで続けました。小学生でサッカーをはじめたきっかけは、仲の良い友人がサッカークラブに入って、どんどんうまくなっていくのを間近で見ていて、僕もそうなりたいと思ったことです。ポジションはずっとフォワードでした。カズ選手に憧れて、小学生の時から将来はサッカー日本代表選手になりたいと思っていましたので、毎日サッカーをやっていました。中学では、地域のクラブチームのセレクションを受けて入りました。しかし、中学時代はケガでサッカーが思うようにできずに、気持ちは焦っていていましたね。高校生の時もサッカー部に入りました。高校時代もケガに泣かされるときがありましたが、トレーニング方法や体のケアなどを独学で勉強し自分の体の特徴がわかってくるようになりました。
 
Q2:セパタクローをはじめたきっかけは?
Masa選手:セパタクローを知ったのは高校卒業後、体育大の予備校で1年間寮生活をしていた時でした。『高校サッカー部の先輩がセパタクローというスポーツで日本代表になった』という噂を聞いいて、記憶のどこかに『セパタクロー日本代表』が刷り込まれたんですね。特にそこでセパタクローをやろうと大学を目指そうとしてわけではなく、体育大学でもサッカー部に入部しました。そんなある日、たまたま大学の中庭でセパタクローをやっているのを見つけたんです。その瞬間に、『セパタクロー=日本代表=スポーツ選手』と潜在意識にあった夢のイメージが繋がりました。「セパタクローで日本代表なろう」と決心したのもそのときですね。衝撃的でしたし、忘れられない記憶です。見た瞬間に、ビビっと来てました。

Q3:セパタクローの練習をはじめて行った時の感想は?
Masa選手:よく聞かれる質問ですが、とにかく難しかった

印象があります。ボールが当たると痛いですし、サッカーとも蹴り方は違いますし、最初はぜんぜんできなかったです。初めは、体も硬くて(笑)。でも、たまにうまく出来た時がすごく嬉しくて、「もっとうまくなりたい」という気持ちがどんどん強くなりました。毎日が新しい自分の発見でしたね。また、一緒に練習していた周りのメンバーも、セパタクローが好きな熱い人たちばかりだったので、それにも支えられていた部分はありました。とにかく時間があれば、セパタクローをみんなでやっていました。あと、練習の時、隣のコートで日本代表の先輩達が練習をしていたので、それを見て学ぶことができたのは、本当に良かったですね。先輩と一緒に球蹴りをしたり、色々と話を聞きに行きました。自分の中でセパタクローの日本代表になるイメージを徐々に創り上げていましたね。

山田昌寛

Q4:セパタクロー日本代表に選ばれたのはいつ頃ですか?
Masa選手:僕が、大学1年生だった2001年の10月に開催する予定だったセパタクローの世界大会が、前月にアメリカで起こった同時多発テロの影響で開催が延期になりました。決まっていたはずの日本代表の選考もやり直しになり、2001年12月に開催された学生選手権で将来有望な選手として、初めてセパタクローの日本代表候補選手に選ばれました。当時は僕がセパタクローをやりはじめてから、まだ10か月しか経っていなかったので、将来性を買ってもらえたのだと思います。結果的に世界大会の日本代表候補メンバーになって、2002年の代表合宿と世界大会に行きました。早い時期に世界のトップレベルと日本のレベルの差を間近で見て痛感したことが、良い刺激になりました。
 
Q5:セパタクローのルールは?
Masa選手:セパタクローはプラスチック製のボールを使用し、ネットをはさんで足や腿または頭を使ってボールを相手コートに蹴り入れる競技でバレーボールに似たゲームです。サッカーと同じで手を使ってはいけません。ボールタッチは3回までで、自分で3回連続タッチしても大丈夫です。3人1組のレグ戦は、21点先取の2セットマッチで、ラリーポイント制です。試合時間は1時間くらいですね。

山田昌寛
Q6:ターニングポイントは?
Masa選手:2002年9月に韓国で開催されたアジア大会の最終メンバーから落選したことが、ターニングポイントになりました。落ちて当たり前だったのですが、当時はすごく悔しくて2週間くらい家に引きこもりました(笑)。しかし、ここから競技に対する姿勢が変わりましたね。セパタクローをもっと真剣に捉えるようになり、図書館で本を何冊も読みあさりました。メンタルトレーニングなどを取り入れ、精神的にも成長するきっかけとなりました。もう一つは、大学卒業してすぐに大阪に行き、15年以上セパタクロー日本代表の尻謙児選手の下でセパタクローを教わったことです。

Q7:大学時代の成績は?
Masa選手:大学時代は、3年生の時から地方の大会で3位には入賞するようになり、4年次に全日本学生大会で優勝しました。世界大会は、2004年にはマレーシアで年齢別の試合があり、初めて3人1組のレグ戦で世界大会に出場しました。その他にもこの年は、3つの世界大会に出場しましたね。思い出に残っているのは、マレーシアのトップチームの選手と試合をして、完敗したことです。手も足も出ない状況でしたが、世界のトップを肌で感じて、良い経験でした。

Q8:世界3位になった時の感想は?
Masa選手:2007年8月にマレーシアで開催されたインターナショナルグランプリツアーで3位になりました。この時は1か月の間、マレーシア国内を転戦しました。短期間でかなりの試合数をこなし世界のトップとの差を縮めている実感しました。また、世界で戦えるセパタクラーになれたと感じたのもこの時です。
山田昌寛

Q9:普段のトレーニング内容は?
Masa選手:ボールを使ったトレーニングは週に4回くらいです。冬は体作りを中心にしています。大阪で師匠の田尻選手に教わったのが『セパタクローは体づくりが命』ということ。柔軟性が重要なセパタクローですが、動きの中での柔らかさを作るのは、単にストレッチをしていれば良いわけじゃないんですね。その『田尻流の体づくり』が中心です。朝は、そのストレッチ・ロードワークをして、球を使う練習では、まず一人でのボールタッチの練習、それから二人組でパス練習・レシーブ練習、あとは試合形式の練習ですね。インナーマッスルを鍛えるトレーニングや足あげもやりますし、サンドバッグを使った練習も役立ちますね。練習で心掛けていることは、常に世界のトップレベルと試合をしているような感覚で練習をすることです。人は良くも悪くも思い描く方向に行きますからね。
 
Q10:食事管理で気を付けていることは?
Masa選手:基本的に自炊をしていますが、外食の時でもバランスを気にしています。好きなメニューはカレーですね。温泉卵は吸収が良いので食べていますし、ココアも抗酸化作用があるのでよく飲んでいます。食事に関してもいろいろと勉強して、良いと思ったことはどんどん取り入れています。
 
Q11:セパタクローの魅力は?
Masa選手:見る側にとっては、やはりアタックは迫力がありますね。トスやサーブの緊張感も魅力的とおっしゃって下さる方もいます。僕自身が感じている魅力は、全てにおいて、人生や生活の中での原理原則とリンクすることですね。メンタル面が重要と思うのもその一部です。また、チームが3人という珍しさと、そのコミュニケーションの取り方や、チームの強い信頼感が勝敗を左右するところもそうですね。3人でやるスポーツはなかなか無いですから、そういう意味でも面白いスポーツです。

山田昌寛
Q12:セパタクローを続ける原動力は?
Masa選手:一番の原動力は、たくさんの方々とセパタクローを通して出逢えることと、応援してくれる方々がたくさんいて下さることです。夢を叶え、たくさんの方々に『ありがとう』を、『夢』を伝えたい。あとは、今の自分をどれだけ乗り越えられるのか見てみたいという情熱ですね。自分の意思次第で変わり続けられる。だから挑戦し続けます。
 
Q13:今の目標は?
Masa選手:選手として2010年のアジア大会で金メダルをとることです。また、セパタクローの広報や若手の育成活動にも力を入れていきます。セパタクロー日本代表の『Masa』として、いろいろなことにチャレジし動きます。そうすれば、自然とセパタクローが認知されていくと思います。待っていても変わりませんから、動き続ける。『マイナースポーツ』というレッテルを貼られているセパタクロー界でも、一丸となって変わり続ければ、セパタクローの環境を確実に良くしていける。日本代表を中心にセパタクローの露出度を上げ、セパタクロー界から日本を元気にしていきます。
 
Q14:若者へのメッセージ
Masa選手:僕がセパタクローをやってきて感じたことは、スポーツでも勉強でも仕事でもなんでも、いつでも必ず目の前には、不安や壁はあるということです。しかし、越えられない壁は自分の前には現れないし、自分が乗り越えるイメージをして実際に動けば必ず乗り越えられる。最初は漠然でもなりたい自分のイメージを描き続け、それに向けて動く。同じ様に志高く未来の自分を描く仲間を見つけ夢を応援し合うことで、壁は自分を邪魔しようとしている壁ではないことに気づくでしょう。まずは、今現状の『ありがとう』を探してみて。
 
信じて、動き、なるまで続けること。
 
 
 
山田選手、インタビューありがとうございました。

 


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  プロフィール


山田 昌寛 (やまだ まさひろ)
セパタクローMasa
 
1981年5月1日生まれ

 


大学1年生の時、セパタクローをはじめてから10ヵ月という早さで、日本代表メンバーに抜擢される。数々の世界大会で着実に力をつけて、2007年にはレグ戦で世界3位となる。競技では、2010年のアジア大会のメダル獲得を目指すとともに、後進の育成やセパタクローの広報としても活動中。セパタクロー日本代表。侍華所属。横浜市出身。

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